カメラ初心者がX100Fを買って、2年目に思うこと。
こんにちは、Umon ( @umon_naiki )です。
以前、カメラ初心者が半年間X100Fを使ってみた感想。 という記事を公開してから1年半くらい経ちました。なので今回は、X100Fを2年間使ってみた感想をここに残しておこうと思います。
目次:
このページをご覧の方は、きっと2年前に発売されたX100Fについての基本的なスペックはご存知かと思います。(ご存じない方はこちらにどうぞ↓)
このカメラはよく、撮り手を成長させるカメラ、と言われます。それは、X100Fが写真を撮るのに必要十分な機能のみを持ち合わせたカメラだからだと思います。これはまた、このカメラが趣味のカメラと形容される所以でもあります。
しかし、必要十分な機能のみ、ということで同価格帯のものにあってX100Fにないものがたくさんあるかと思います。それらの機能について、また自分がこのカメラを使っていて成長したと思う点について書き残しておきます。
ないけれど、なくてもいいもの
1.手振れ補正
X100Fには手振れ補正の機能がありません。暗所や夜景の撮影の際、30分の1秒のシャッタースピードを下回ると、三脚なしにはきっちり撮影することはほぼ不可能です。
なくてもいい、は言い過ぎですし、あるに越したことはないですがX100FはISOの常用範囲がほかのものよりもかなり広いと思うので、ISOを上げることで多少はカバーできます。
手振れ補正がないということは、その分自分がしっかりとした姿勢でカメラを構えて手振れを軽減する努力を求められます。
そのおかげか、カメラをしっかり固定して構える姿勢が自然と身につきました。
X100Fの暗所性能についてはこちらの記事をどうぞ。
対して、手振れ補正があり、同価格帯のものではRICOH GRⅢがあります。こちらのカメラは2019年3月に発売されたばかりなので2017年発売のX100Fと比較するのは少し酷ですが、GRⅢではシャッタースピード1秒でも手振れなしに撮影することができるようです。
出典:リコーGRIIIとLUMIX S1が会場では大人気。CP+2019の記事まとめ #CPPLUS | ギズモード・ジャパン
GR公式サイト内のブログで手振れ補正について紹介されていました。
実際に撮影された写真も、S.S、F値、ISO付きで紹介されているので気になる方は覗いてみてください。
GR IIIに搭載している手振れ補正はセンサーシフトタイプと言うもの。
磁石の力で撮像素子を動かすことで、角度ぶれと回転ぶれ、3軸方向の補正に対応します。補正効果はシャッター速度換算で4段(CIPA基準)です。
GR IIIレビュー 手振れ補正 (あらいた) | GR official | リコー公式コミュニティサイト
2.ズーム機能がない
X100Fにはズーム機能もありません。単焦点レンズです。2種類のコンバージョンレンズが発売されていますが、着脱に手間がかかるためちょっとズームしたい、あるいは、ちょっとズームアウトしたいなどという要望にこたえるための商品ではありません。
このカメラでズームしたければ自分の足で近づいて、ズームアウトしたければそれも自分の足で下がります。(圧縮効果を狙いたければ下の写真のように高画質で撮影してクロップしましょう。)
私は購入から1年ほどはコンバージョンレンズを付けずに35ミリの画角で撮影していました。そのようにずっと同じ画角でファインダーを覗き、写真を撮り続けているとカメラを構える前から目の前の景色がどこまでフレームに収まるのかが自然と見えてくるようになります。
ちなみに現在は50ミリの画角が好きで、ほとんどいつもテレコンをつけて使っています。テレコンレンズをつけると折角のコンパクトさは損なわれるし、重くもなります。体感的には単焦点レンズを付けたX-T2くらいの重量で、重さのバランス的にそれよりも持ちにくいです。しかし、レンズの明るさが全く損なわれないのはうれしいポイントです。
なくて、不便なもの
1.モニター可動式ではない
最近高確率でミラーレスカメラやコンパクトデジカメにも搭載されている可動式モニタですが、こちらは搭載されていません。可動式でない分コンパクトなのかもしれませんが、これは単純に不便です、、 でも、搭載することでもう少し分厚くなってしまうなら正直なくてもいいかもしれません。
2.瞳AFがない
あれば便利ですよね、、、 特にポートレートをよく撮る人にとってはあってほしいものです。瞳AFがコンデジに搭載されていることは稀ですが、SONY Cyber-shot DSC-RX100M6にはあります。コンデジ以外の分野でもソニーの瞳AF技術はすごいですよね。
コメントにてご指摘いただきました。X100Fには瞳AFは搭載されております。
最後に、
もちろん私は、こんなに機能が少なくてX100Fはなんて使いづらいカメラだろう。なんて言いたいわけではありません。ここまで機能を絞っている分 使い手が頭を使って対応する必要があるため、使い手の思った設定をすぐにカメラに反映させることができるとても使いやすいハードを有しています。
出典:FUJIFILM X100F : 製品の特長 | 富士フイルム
このように機能が少なく、マニュアルで直感的に使いやすいハードであることが使い手を成長させるカメラと言われる理由だと思います。そして、私は確かに2年間このカメラを愛用してきたおかげでカメラのスキルは成長したと感じています。
そして、2年たった今でも軍艦部のダイヤルを回したときのカチッという音にも飽きていませんし、解放付近での癖の強いボケ味ももう敵ではありません。
もしもX100Fを買うか迷っている方でこの記事を読んでくださっている方がいるのであれば、私は強くお勧めします。
もちろんこのコンパクトさの裏では、すべてのシチュエーションに対応できるほどの機能は省かれており、どこでも不足なく頼れるカメラではないかもしれません。
しかし、必要十分な機能のみが備わっているということは過不足がないということではないでしょうか。このカメラを買って後悔することはないと思います。
最後に、私が今回紹介したカメラ、X100Fで撮影した写真を何枚か貼っておきますのでぜひご覧になっていってください。(このページの写真はすべてJPEG撮って出しの後、Lightroomで調整しています)
Instagramもよろしくお願いします。