フィルムカメラという選択。CONTAX T
こんにちは、Umon (@umon_naiki) です。
最近、Instagramではあまりギラギラした写真を目にすることがなくなってきましたね。それに変わり、彩度が低く、色温度の少し高めな冷たい雰囲気の写真が増えてきたように思います。
わたしも例にもれず、近頃は専ら淡くてしっとりした写真が好きです。
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写ルンです
実は私は1年前に友達の影響で写ルンですにハマり、ベルギーにも持っていっていました。何枚か貼ってみます。
Kodak
ベルギーに持っていった写ルンですを撮り終えたころ、すぐに撮影データを見られないワクワクと、"ベルギー生活×使い捨てカメラ" という奇妙な組み合わせにときめいてすぐに現地でKodakの使い捨てカメラを購入しました。こちらも何枚か貼ってみます。
なんとなく、写ルンですの方が淡い写真に見えますよね。Kodakが油絵なら、写ルンですは水彩画でしょうか。これは好みのはなしなので私が優劣をつける問題ではないですが、私は写ルンですの方が好きです。
CONTAX T
話は変わって私事ですが、今年の6月末に日本に帰国しました。留学中ずっと頭を離れなかった、フィルムカメラへの羨望の気持ちを胸に祖母の家を訪ねると、なんと物置の隅の箱の中には状態の良いCONTAX Tが佇んでいました。私のフィルムカメラライフの始まりです。
少しスペックにも触れておくと、このKYOCERA製のCONTAX TというカメラにはCarl ZeissのF2.8という明るい38mmの単焦点レンズが搭載されています。38mm単焦点という点においては私の愛機、FUJIFILM X100Fとほとんど同じだったので画角に関しては戸惑うことはありませんでした。
CONTAX Tがそうさせるのか、はたまたフィルムの仕業か、CONTAX Tで撮ったフィルムの写真は独特の淡さを纏っています。しかしCONTAX Tでは慢性的にフィルム送りの空回りが発生するようで、この上の写真も下の写真も半分次の写真の木漏れ日が映り込んでいますが、それすらこれらの写真の淡い雰囲気に拍車を掛けているようです。
図らずして多重露光となった写真は本来ならば失敗写真ですが、それを失敗と思うか素敵と思うかは撮った人次第です。
この写真、なんと驚きの3重露光です。最近はもはや現像してもらった写真を確認するときの楽しみの一つにもなっています。
しかし、ここぞというときに空回りしたり光漏れするのでは困るので、先日新しくCONTAX T VSを中古で購入しました。まだ一本目のフィルムを撮り切っていないので現像できていませんが、何本か現像できたころにVSのレビューも書こうかと思います。
私たちがフィルムカメラという選択をするとき、身の回りがデジタルで埋め尽くされたこの時代にフィルムというオアシスを求めているのかもしれません。
彩度とコントラストのコテコテな写真では私の気持ちは落ち着きませんし、写真の見たままの情報以上のストーリーが入ってくる余地がありません。
なにか被写体の心境を想像させるような淡くてしっとりした写真には、心の深いところをやさしくえぐっていくような、そんな力があります。そんな写真は、ただただ鮮やかな写真と違ってゆっくり眺めていたいですよね。
わたしの好きな写真家である濱田英明さんも言っていたように、SNS上での写真はほんの数秒だけ見られては消費されていきます。写真の世界においても現代は、大量消費の時代になっているように思います。
しかし、この時代の中にあっても再びこのような写真が日の目を浴びているというのはとても喜ばしいことではないでしょうか。
私は最近、デジタルの写真をフィルム風に現像することにもはまっています。でも、そのお話は、また別の機会に、、、、